フランスワインの行方

私自身は見ていないのですが、フランスワインが売れなくて倒産が相次いでいるというような内容のテレビが放映されたそうですね。お客様から聞きました。

いろいろな原因がありそうですが、ニューワールドやイタリア、スペインなどの旧来の国々の価格を含めた販売攻勢などなどで確かに以前に比べるとフランスワインの構成は下がっているのでしょう。

ただテレビで取り上げられたかどうかはわかりませんが販売価格の裏には、いろいろな面があると思います。一例ですが、皆さんはワインを熟成させる時に樽を使用する場合があることは御存知だと思います。よく、ワインの説明書きに樽熟12ヶ月とか新樽使用比率30%とかと書いてあるのを見かけると思います。


ワインを焼き樽に入れて熟成させるのですが、今あまり高くないワインの一部では、チップを使った方法がとられているのです。どういうことかというとステンレスのタンクの中に木材のチップを入れるのです。それであたかも樽で熟成させたような雰囲気をかもし出すわけです。

何の為に必要なのかは私には理解できませんが、現実にはこのようなワインがたくさん流通しています。たぶんこれからはフランス産でもこのようなワインが多く出回るのではないでしょうか。一部では許可になりましたから。もう背に腹は変えられないということなのでしょう。

不自然に木の香りがしていて味わいが貧弱なワインなどはこのような造り方をしている可能性大ですね。以前からそれらしいワインはありましたが、それでも美味しく感じれば良いでしょうと言われればそれまでですが・・・

私は造り手ではありませんから細部までは判りませんが、実際に樽に入れて熟成させるのとチップを使うのとでは原価にどのくらい差があるのでしょうか。感覚的にはだいぶありそうですが。
posted by sakeito | 洋(せいよう)