お盆が終わり9月になると入荷してくるのが、秋口に向けた限定酒。代表的なのが「ひやおろし」と呼ばれるお酒です。「ひやおろし」とひとくくりに呼ばれていますが、内容はさまざまです。御存知でしたか。このブログでも何回か書いているのでもうわかっているよ という方も多いと思いますが、しばしお付き合い下さい。
「ひやおろし」とは、種類を指すものではなく今年の春先に造られた(搾られたといっても良い)日本酒すべてに可能であれば付けることの出来る名称です。種類ではなくそのお酒の状態に付ける名称だと思っていただければ良いと思います。
したがって「本醸造のひやおろし」もあるし「純米吟醸のひやおろし」もあります。あまりメリットがないのでメーカーではあまり出さないと思いますが「普通酒のひやおろし」もありえるということです。
一般に「ひやおろし」は、春先までに造られたお酒(今の時点では平成19B.Y)が一夏越して出荷される(本来は1回火入の生詰)お酒の事を言います。したがって、少し乱暴な言い方ですが、これからの時期に酒蔵から出荷される日本酒はほとんどがこの状態にあるというふうに思っていただいてもよいかと思います。
したがって今まで書いてきたように「ひやおろし」という味はありません。それぞれのお酒の一夏を越えた味わいを楽しむ。くらいに捉えて頂ければよいと思います。
「ひやおろし」のこと(2008/08/23)
posted by sakeito
| 季(きせつ・しゅん)