「にごり酒」と「おり酒」

「にごり酒」について少し書きます。
市場に出回っている濁りのあるお酒は、「にごり酒」「おり酒」などの名称が付けられていると思いますが、この違いはなんだと思いますか。

それぞれの特徴や「オリ」の意味などはネット上に多く出てきますのでここではあえて書きませんが、「おり酒」と標記してあるお酒は、上澄みの部分とオリの部分が同じお酒になります。一方「にごり酒」と標記されているお酒は、上澄みの部分とにごりの部分が違うお酒でも大丈夫なんです。

どういうことかといいますと、「にごり酒」は、例えば五百万石というお米で造られた清酒に、山田錦で造られたお酒のオリを入れて商品化できるという事なんです。これは、オリから出る旨みをより引き出したいとか、少し熟成させたおりを使用しまるみを持たせたりとかが可能になります。

もちろん「おり酒」という名称がピンときにくいので「おり酒」を「にごり酒」と名を付けて出していたりもするんですがね。ちなみに「どぶろく」は濾すことをしないもろみそのままの事をいいますから、税法上は、流通できない事になります。
posted by sakeito | 識(しる)