皆さんは「本醸造」と「吟醸」の二つあったらどちらが美味しそうで手を出しそうですか。「吟醸」とお答えになる方が多いと思います。では「特別本醸造」と「吟醸」ならどうでしょうか。
日本酒全体が元気がない中でも種別でいうと本醸造がどの酒蔵さんでも出荷量が他の種別よりもより大きく減少していると思われます。
お客様とお話していて一番多く耳にするのは、本醸造は醸造アルコールが入っているから嫌だということ。では「醸造アルコール」とは、何でしょうか。意外と皆さん特別な変なものと思っている方が多いのですが、皆さんも口にしたことがある甲類焼酎と考えていただいてよいです。製品名でいうと大五郎とかトライアングルとかと同じものです。
では「吟醸」はどうでしょうか。純米という言葉が入っていなければ醸造アルコールは入っています。規定上は、入れられる分量も本醸造と同じなんです。この辺は結構意外でしたか。
本醸造とか吟醸酒の規定は、いろいろな所に書いてあるのでここでは書きません。ただいえる事は、本醸造や特に特別本醸造の立場が非常に微妙で中途半端なところにあるのだけは確かだと思います。
吟醸酒と特別本醸造は、どちらも精米歩合60%以下の三等以上のお米が使われています。良心的な酒蔵では、特別本醸造もほんとに丁寧に造っています。実際にそういう酒蔵の特別本醸造を飲むと普通の酒蔵の吟醸酒以上だなと思う事がままあります。
そんなお酒に皆さんも早く出会ってほしいし、そのようなお酒に出会ったらその酒蔵さんを応援してほしいです。
この図式は、純米吟醸酒と特別純米酒にもあてはまります。
「特別本醸造」と「吟醸」
posted by sakeito
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