7月5日 越の華の初呑切りに2人で行ってきました。
「呑切り」とは、貯蔵中の酒をタンクごとに少しとり、火落ちの有無や熟成の程度などを調べることで、気温が上昇してくる6〜7月頃に行われる最初の呑切りを「初呑切り」と言います。
「呑」とは、タンクの側面にあるお酒を出すための口をふさぐ栓を言います。「呑」を開けることから「呑切り」と言います。
越の華の専務、杜氏、蔵人を初め、技術顧問の廣井先生、新潟市内の酒販店などが参加して行われました。
蔵の中で聞こえる音は、お酒を口の中でころがす音だけで、ピーンとはりつめた緊張の中で、一般市販店(目隠し試飲)、越の華の全銘柄、さらにタンクナンバーのついた貯蔵の原酒60種類を1つづつ香り、味を見ながら評価していきます。
同じ米、同じ精米歩合、同じ酵母で造ってもタンク毎に味わいに違いがありました。
分析表などでは、ほんの少ししか違わないのに、舌で受ける印象がとても違います。熟成のすすんでいる酒、まだまだ若い酒、これらをいかに判断し、旨い酒に仕上げるか、ここでも造りの時の技術とは少し違ったブレンド技術が必要なんだなと思いました。
試飲が終わり、昼食を食べながら、廣井先生の講評を聞くことができ、とても勉強になった一日でした。
越の華の今年の造りは、とてもレベルの高いもので、みなさんに十分満足していただける酒質であったというのが私の総評です。
2001年7月 越の華 初呑切り
posted by sakeito
| 酒蔵探訪記 バックナンバー